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mineo コラム

グーグルのProject Fiが日本で流行らないんじゃないかと思えるたった一つの理由

2016/08/19

グーグルがT-MobileとSprintのネットワークを使い提供するMVNOサービスProject Fiですが、現在は米国外でのサービス提供は予定していないという事です。
しかしながら、もし仮に日本でも同程度のサービスが提供されたとして、それは流行るだろうかと考えたところ、どうしても流行るとは思えなかったのでその理由に付いて記載しておきたいと思います。

本題と関係ありませんが、Project Fiは開始当初は色々と不具合が発生していたようです。

僕:「ええと、私の携帯電話が使用不可能な状況で…直していただけますか?」
担当者:「問題を確認しました。解決に向けて今進行しています」
僕(二日後):「ええと…まだ使えませんが…」
担当者:「問題を確認しました。解決に向けて今進行しています」
僕:「どのくらいかかりますか?」
担当者:「大変申し訳ございませんが、現在進行中ですので」
これがずっと続いていくのですよ…

Project Fiレビュー:新たな通信サービスは期待を裏切る?

Googleのサービスをこれまで利用してみて感じたのはその根底に「無料なんだから我慢しろ」の精神が潜んでいるという事ですね。
それは別にそれで構わないのですよ、あくまでこちらは無料で使っているのですから。
しかしながらこういう事に不満を言うと定期的に湧いてくる「無料で使わせてもらってるくせに何言ってるの?」という輩に関しては賛同しかねる感じで。
というのも、Googleだって私たちが無料で利用することで利益を上げているわけですから、そんなに「無料で使わせていただいている」とへりくだる必要はなく、不満は不満として伝えるべきだし、改善すべき点は改善すべき点としてきちんと求めるべきで、あくまで程度の問題なんですよね。

で、無料のサービスに関してはそれでいいとして、問題はその精神がどうやら有料のサービスの根底にも流れているらしい事。

まぁ、それが日本で流行らない理由なのかというとそうではなく。
なぜなら、楽天だとかソフトバンクだとか、日本でもそれと同程度に酷いサービスが大手を振って提供されていますから。

ソフトバンクがアメリカ放題でとんでもない罠を利用者に仕掛け高額請求

日本ではそれほど流行らないだろうなと思う理由は以下の記事から。

「Project Fi」は安い。月20ドルで通話とSMSの無制限利用、さらにはWi-Fiテザリングを利用できる。データ通信料は利用した分だけ支払う。1GBあたり10ドルだ。70ドルで通話とテキストメッセージ、5GBのデータ通信が利用できる。

最大の特徴は使わなかった容量を繰り越せる点だ。本当に繰り越せる。3GB分支払って2.2GBだけ使用した場合、8ドル返ってくる。しかも月々の契約で長期契約の必要もない。

スマホのキャリア乗り換えはグーグル「Project Fi」で決まり?

とにかく安いという話ですが、日本のMVNOと比べて実はそれほど安くないんですよね。
安くないというか、日本での需要に合っていないというか。
確かに通話とSMS放題は魅力的かもしれないですが、日本ではすでに多くがLINE通話とLINEメッセージなどで置き換え可能だったりします。
そしてデータ通信料を加味して考えると明らかに日本の方が安いです。
Project Fiでは5GBの通信と通話放題、SMS放題が70ドルですが、例えばmineoであれば5GBの通信、通話都度払い、SMS都度払い(ただしLINEなど通話放題メッセ放題など代替可能なサービスはあり)で約20ドルです。

docomoの通話放題的なサービスが提供された時も「実質値上げじゃねーか」と不満が噴出したように、実は日本ではすでに通話というサービスはコンシューマ層にさほど重視されていない、といのが事実だと思います。
そしてSMSに関してはすでに死んだサービスも同然。
時々使えないと困る事もあるけど、ほとんど使う事は無いという状態です。

日本でもしもサービスを展開するのだとしたらそのあたりをきちんと考えたサービスを展開しないと、なかなか難しいんじゃないだろうかと思います。

個人的に一番驚いたのは、月額7000円で通話放題データ通信し放題というdocomoとさほど値段設定、サービス範囲が変わらないサービスが安いと受け取られているらしいという事ですかね。

-mineo, コラム